• Docolabo Light

徳島県徳島市|認知症のある方も働くお遍路カフェ

取材:2025年7月24日 徳島県徳島市「cafe de あい」(「WORKSあい」拠点)

公益社団法人 認知症の人と家族の会 代表 大下 直樹様にお話を伺いました

約1年前にも同じ場所で取材をさせていただきました。こちらの記事も併せてご覧ください。

徳島県徳島市|「3ステップ」で本人と家族の思いに応える ~居場所を居場所で終わらせない、社会に出ていくための発展的アプローチ~

はじめに

今回、徳島県徳島市に地域の「居場所」として、お遍路カフェがオープンしました。このカフェでは、認知症のある方々もスタッフとして活躍し、地域社会とのつながりを大切にしています。

カフェオープンのきっかけや地域貢献への想い、お遍路さんや地域住民との交流の意義について大下さんにお話を伺いました。

IMG_2129

カフェオープンのきっかけや背景について教えてください

このカフェをオープンした背景には、地域の方々が気軽に集まる「居場所」を提供したいという想いがありました。また、お遍路道沿いという立地を活かし、お遍路さんが疲れた体を休める場所にもしたいと考えました。そして、認知症のある方々が働きながら、地域の皆さまと交流を深めていくことが、このカフェの最も重要な目的です。

私たちは普段から「認知症と共に生きる」という理念を大切にしており、このカフェが地域や社会に貢献できる場所となることを目指しています。また、全国から訪れるお遍路さんとの交流を通じて、世界各地の文化や人々とのつながりを築くことにも意義を感じています。さらに、外国の方々にも「認知症のある方が活躍する場所」として、ポジティブなメッセージを発信してほしいと考えています。

カフェでは認知症のある方も働いているとのことですが、どんな雰囲気でお仕事されていますか?

認知症のある方々は、ここに来ることで安心感を得られ、お客さまとのお話を楽しみにしている方が多いです。スタッフ全員が元気に働いており、その明るい雰囲気がカフェ全体に広がっています。お互いに支え合いながら楽しく過ごすことを大切にしていますが、訪れるお客様にもその温かな雰囲気がしっかりと伝わっていると思います。

取材の日接客いただいた後藤さんと中林さん(写真掲載許諾)

IMG_2126

お遍路さんとはどのような交流を期待していますか?

お遍路さんは、長い道のりを歩きます。その道中で少しでもリフレッシュしていただけるような場所を提供したいと考えています。特に、暑い中を歩いているので冷たい飲み物を無料で提供し、ゆっくり休んでいただける空間を目指しています。さらに、四国特有の文化やお遍路さん同士の交流を促進する場としても活用していただければと思います。

お遍路さんとの交流を通じて、認知症のある方々が活躍できる場があることを広めていきたいと考えています。そのような場所があることを知ってもらい、認知症に対する理解と偏見を少しでも減らせればと願っています。

地域の方々やお客さまに、どんなカフェとして感じてもらいたいですか?

このカフェは、地域の皆さまにとって「居場所」として、そして「交流の場」として感じてもらえればと思っています。

特に、孤独を感じやすい高齢者の方々にとって、ここがおしゃべりを通じて交流を深められる場所となればうれしいです。コミュニケーションの場作りに力を入れています。

さらに、地域の高齢者支援として「子ども食堂」のような活動を取り入れ、今後は「高齢者食堂」なども検討しています。

カフェが地域の福祉活動にも貢献できる場となり、地域全体に温かさが広がるような取り組みをしていきたいと思っています。
IMG_2123-1

今後の展望や、チャレンジしたいことがあれば教えてください

今後は、地域との連携をさらに深め、より多くの社会貢献活動を展開していきたいと考えています。具体的には、「子ども食堂」や「高齢者食堂」といった支援活動をカフェの一部として取り組み、障害を持つ方々の支援も進めていく予定です。また、地域の駐車場を活用してフリーマーケットなどのイベントを開催し、地域の人々が自然に集まる「にぎわいの場」を作りたいと考えています。

さらに、認知症や障害に対する理解を深めるための啓発活動も重要なテーマとして取り組み、社会的な偏見や差別をなくすための意識改革を進めていく予定です。カフェで働く認知症や障害を持つ方と自然に交流することで、より社会にポジティブな影響を与えることができればと考えています。

終わりに

インタビューをさせていただいた大下さんは、「このカフェは、「地域のつながり」や「多様性の尊重」を大切にし、認知症のある方々や高齢者、障害を持つ方々にも優しい場所でありたい」とおっしゃられていました。

これからさらに地域の文化を活かし、お遍路さんとの交流の場としても機能させ、今後は地域全体の活性化に貢献する場として発展されることを楽しみにしています。

Do Communicationは、
地域の未来に貢献する
お手伝いをします。
一緒に
素晴らしいコミュニティを
築いていきましょう!

「脳の健康度チェック事業」サポートのご提案
脳の健康度チェックは、体重や血圧のように気軽に自身の認知機能の状態を知ることを目的としています。「脳の健康度チェック事業」ではチェックそのものの実施に加え、地域住民の方々への広報活動、チェック後のフォローアップまで含めた取り組みをご支援いたします。ぜひ貴自治体においても何なりとご相談ください。
事業に活用する、脳の健康度チェックツール のうKNOW®(ノウノウ)
「のうKNOW」はブレインパフォーマンス(脳の健康度)のセルフチェックツールです。トランプカードを使ったゲーム感覚の4つのチェックで「記憶する」「考える」「判断する」などの脳のパフォーマンスをチェックできます。テスト結果では同年齢の平均と比べた、脳の健康度を確認できます。定期的にチェックすることで、以前の結果と比較することも可能です。
※「のうKNOW」は疾病の予防や診断を目的としたものではありません。
見積もりシミュレーション
脳の健康度測定(「のうKNOW」)、イベント運営の概算費用を算出できます。